新しい音楽と出会えるおすすめのディスクガイド本17選

サブスクリプションの時代で新しい音楽を探すのも簡単になった今だからこそ、ディスクガイド本から音楽を探すのも趣があり、おすすめです。

YoutubeやApple Musicなどのサブスクリプションでも音楽を漁ることはできますが、レコメンドされるものが自分の好みに厳選されているからこそ、聴いている音楽の幅を広げる為には音楽を探す手段を変えると、また違った音楽を知ることができます。

今回は筆者が実際に手元に置いているディスクガイドを紹介します。

オールジャンルのものからジャンルごとのディスクガイドまで紹介するので是非参考にしてみてください。

オールジャンル編

1. 土曜の朝と日曜の夜の音楽


月替わりで登場する「選曲家」たちが「土曜の朝と日曜の夜に聴きたい音楽」というコンセプトで曲を紹介する一冊。

この回では曽我部恵一や坂本慎太郎、ceroなど著名なアーティストをはじめとする色々な人のおすすめの曲とどんな時に聴きたくなるのかなどが書かれています。

この本では表紙の通りジャズ、ロック、ネオアコなどジャンルレスに紹介されています。基本洋楽多めですが、邦楽も掲載されています。年代も現行のものから60年代以前のものまで幅広いので、ジャンル問わず新しい音楽と出会いたい方におすすめ。

 

 

2. POPEYE 特別編集「ぼくの好きな音楽」


2018年、2019年に発売された、2冊の音楽特集をギュッと1冊にまとめた特別版。

「総勢128人のシティボーイとシティガールが好きな音楽」というのがメインコンテンツです。

SuperorganismのオロノやGirlpoolの2人が選んだプレイリストなども公開されています。

他にも90年代の日本の名盤から日本のフォークロック、ジャズとヒップホップの歴史と現在などのコンテンツがあり、ボリューム感ある1冊です。

3. ロッキングオン 2020年 03 月号「2010-2019 10年間のベストアルバム 究極の100枚!」


毎年年間ベストアルバム50を出しているお馴染みのロッキングオンの2020年3月号

この冊子ではそんなロッキングオンの2010年代の音楽シーンを振り返っています。

ここ数年に浸透したサブスクリプションの影響を受けて音楽シーンがどのように変化したのか、ヒップホップの潮流をどんな風に汲んでいたのかなどに注目しながら読み進めると面白いです。

ロッキングオンのベストは良くも悪くもチョイスが保守的なことが多いので、個人的には重要アルバムで聴き逃したものがないように聴くという使い方をしています。現行シーンの有名どころを抑えたいと考えている場合におすすめ。

ロック

最強版 ロックの50年、究極の500枚


ロックの時代が幕開けた1960年代〜2000年代までの歴史を一冊で包括したディスクガイド。

ビートルズ、デヴィッド・ボウイ、ニルヴァーナなどの秘蔵インタビューを交えながら、60年代から00年代まで、各年代ごとに100枚ベストアルバムを選出するこの本は、資料的な価値はもちろん、ロックにある程度精通している人でもかなり読み応えのあるコンテンツになっていると思います。

また、年代ごとのベストアルバムの章はボブディラン、ビートルズなどの同じアーティストの作品が何枚もランクインしないように工夫されているところも読みやすく、ロックのジャンルで広くアーティストを知るという意味では最適な一冊です。




J- POP

Jポップを創ったアルバム 1966‐1995


邦楽のディスクガイドというのはあまりなく、あってもカラオケでヒットした曲や懐かしの歌謡曲をまとめたものが多い中、この本はJ-POPの歴史を振り返ることができる良書と言えます。

2008年に発売された本で、スピッツやミスチル、サザンなどもしっかり扱われた上でジャックス、岡林信康、はっぴいえんど、高田渡、遠藤賢司、吉田拓郎なども紹介されているのでバランスが良いと思いました。

邦楽の名盤を包括的に見ることができる貴重な1冊です。

ジャズ

JAZZ 100の扉 チャーリー・パーカーから大友良英まで

「雑味なし、エグ味なし、ナチュラルかつハイグレード。口当たりまろやかにして栄養満点。要するに〈フツーに良い〉。そんなジャズ批評があってたまるか!というアナタ、間違ってますぞ。そんなジャズ批評が足りなかったんでしょうが。コレ読むと解ります。」(表紙より)

ビバップから21世紀のジャズまで網羅し、300枚のアルバムをガイドする本冊。




JAZZ MEETS EUROPE ヨーロピアン・ジャズ ディスクガイド


欧州ジャズとその周辺音楽を一挙に紹介する「JAZZ MEETS EUROPE ヨーロピアン・ジャズ ディスクガイド」

ジャズだけでなく、ジャズロック、フュージョンも含め981枚のアルバムが章どとに分かれて掲載されています。

ジャズの名盤を抑えたい初心者向けのガイドというよりはそのルーツから派生したアルバムまで抑えたいと思っている中級者向けにおすすめです。プログレに分類されるようなバンドの紹介もあるので、ロックファンでも楽しめる1冊になっています。

ソウル・ファンク

SOUL definitive 1956 – 2016


1956年から2016年までのソウルミュージックを総括的に振り返ることができる1冊です。

最近のソウルミュージックしか知らない人にとっても、ルーツや社会的背景などを知り、より音楽を深く楽しむことができるような構成になっています。

レイ・チャールズやスティービー・ワンダー、サム・クックからリアーナやビヨンセなどの現行シーンまで包括的に網羅していて、読み応えがあります。

ディスク・コレクション・ファンク

全10章に渡り、ファンクの名盤500枚を紹介するディスクガイドです。

この本はどちらかと言うと初心者向けで、中級者が目新しいアルバムを探すには向かないかもしれません。

ブラック・ミュージックやファンクを聴いてみたいけどどこから聴けば良いか分からないという方には、プリンスやスライ&ザ・ファミリー・ストーンなどの有名どころの名盤を幅広く抑えることができオススメです。

ヒップホップ

HIP HOP definitive 1974-2017

先ほどソウルのところでも紹介したシリーズのヒップホップ版のディスクガイド。

この本も、どちらかと言うとヒップホップの全体シーンを振り返り、ルーツや全体像を把握するような構成になっています。

定番の名盤を年代を超えて幅広く抑えることができるので、ヒップホップというジャンルそのものに興味がある場合の入門書としてオススメします!

R&B

U.S.ブラック・ディスク・ガイド


1950年代末のソウル・ミュージック創生期から、90年代までのブラック・ミュージックを総括した一冊です。

R&Bだけでなく、ソウルやヒップホップを含むブラックミュージックを総括したディスクガイドになっています。

解説もかなり詳細に載っているので音楽好きにも初心者にも重宝される一冊です。




R&B, HIP HOP DISC GUIDE


90年代から00年代までのR&B/ヒップホップの1000枚を越えるアルバム/シングルを紹介する本冊。

400ページに渡り、10年間ライター陣が重要作を紹介していきます。

内容が90年代以降からなので、個人的にはそれ以前の内容を抑えるときには「U.S.ブラック・ディスク・ガイド」のような網羅性の高いディスクガイドを読むようにして使っていますが、逆に90年代以降の比較的新しい音楽を掘り下げたいと考えている人にはオススメ。

ポストパンク

POST PUNK DISC GUIDE BOOK 1978-1982: オルタナティヴとニューウェイヴ

Joy Divisionから始まり、ポストパンクの重要アーティストと新旧アルバム450枚を紹介したディスクガイドです。

2020年に発売されたこともあり、コラムも充実していて単なるディスクガイドとしてだけでなく、読み物としての面白さもあります。

他にもPUBLIC IMAGE Ltd、GANG OF FOUR、The Cureなどの重要アーティストは別途特集されているので、その辺りのバンドが好きな人には是非読んでいただきたい一冊です。

シューゲイザー

シューゲイザー・ディスク・ガイド


MBVをこよなく愛する黒田隆憲さん監修のディスクガイド。

500枚を越えるシューゲイザーのディスクレビューが載っています。

この本は、シューゲイザーのディスクガイドとしても面白いですが、何よりビリンダへの「Loveless」制作秘話インタビューやマイブラのライブレポートなど、マイブラ好きにはたまらないコンテンツが充実しているのが特徴です。

他にも「美味ジャケ・ダサ・ジャケ――奥深きアートワークの世界」などのコラムも面白いです。

 

▼関連記事

シューゲイザーのおすすめ名盤18選 轟音ギターが織り成す音の世界

シティポップ

ジャパニーズ・シティ・ポップ [増補改訂版] (ディスク・コレクション)


2002年に発売されたシティ・ポップ・ガイド本の増強版です。

はっぴいえんど、鈴木 茂、ティン・パン・アレーなど有名どころの特集から、名曲100選、1970年代〜2019年まで年代別の特集などが章立てされています。

王道の名盤から少し知名度低めのアーティストまでバランス良く紹介されているので、初心者〜中級者にオススメです。

ゲーム音楽

ゲーム音楽ディスクガイド──Diggin’ In The Discs (ele-king books)


1978年から40年間に渡るゲーム音楽の名盤950枚をまとめた一冊。

なかなかスポットライトが当たりづらいゲーム音楽を音楽的な観点で選定していて、ゲームをやらない人でも楽しめる内容になっています。

ゲーム好きやゲーム音楽好きはもちろん、コンピューター、テクノ音楽が好きな方にもおすすめです。

アンビエント/オブスキュア

OBSCURE SOUND REVISED EDITION


2013年発売の「Obscure Sound 桃源郷的音盤640選」の改訂版です。

アンビエント、ニューエイジ、ノイズなどのジャンルから800枚を紹介しています。

扱っているアルバムがかなりニッチなので、自分も800枚中知っているアルバムは10枚もなかったです。実験音楽や一味違った音楽を開拓したい方におすすめ。

番外編

Quiet Corner 心を静める音楽集


この本はHMVのフリーペーパー「Quiet Corner」が話題になり書籍化したものです。

ディスクガイドというよりは誰かのプレイリストを覗き見しているかのような構成で、タイトル通り、静かにリラックスできるような音楽を集めています。

知名度やジャンルに拘らず、執筆者が好きな作品を選んでいるからこその良さもあると思いました。表紙もお洒落で飾りたくなるような一冊です。