自分はきっと会社員のままでいたら性格が悪くなる。そう思った瞬間について

会社員のままだと性格が悪くなるんじゃないか。働く中でそう思った瞬間がいくつかありました。

自分に対してもそうだし、一緒に働いた人の中で常にピリピリして、イライラしていた人も見てきました。

でも、それはその人の性格が性悪なのではなく、会社員という環境がそうさせている側面がある思います。

もちろん同じ環境でも優しくあり続けられる人もいるので、あくまで要因は複合的であり、どちらか一方のせいだと言う気はありません。

自分に対して性格が悪いと思った瞬間の例として、画像に数字と文字を入れて、Web記事のサムネイルを作るという仕事をしていた時の話をします。

当時の私の目標は担当した記事のアクセス数であり、目標に対する進捗が良くなかったためできれば早く公開したいと思っていました。

一通り記事の制作が終わり、サムネイルを入れた状態で先輩にチェックしてもらい、いよいよ公開予約まで終わった段階で先輩からチャットが入りました。

「後からごめん、文字間と数字間のスペースが若干違う気がするから修正して欲しいです」

再び確認すると確かに数字間の方が半角だからかスペースが若干狭いようでした。(肉眼ではほぼ分からなかったのですが、デザイン作成ツール上で見てみるとたしかに少し違いました)

サムネを修正するだけなら大した手間じゃないと思うかもしれませんが、自社開発した古いシステムを使っているので、サムネをアップロードし直すだけでも外部のコーダーさんの手を借りないといけず、割と手間がかかります。

そして、その指摘内容も正直何度見ても「こんなスペースの違い誰が気にするんだよ・・」というものでした。

当時は土日も作業しないと終わらないほどの業務量、加えて、私の目標はチーム目標の一部でもあるため、早く公開してチーム目標の足を引っ張りたくないという焦りもあり、無性に苛々が止まりませんでした。

せめて最初にチェックした時に言ってくれよ…。そう思いました。

「今から修正すると上げ直すのが明日になってしまうので、公開後の修正でもいいですか?早く公開して少しでもアクセス数を増やしたくて…」

気付いたら、そんな風に生意気にも先輩に言っていました。

今思えば、そこには少なからず「こんな細かいことばっか気にして何になるんだ」とか「誰も気にしないことにこだわって、公開を遅らせる方がイケてない」という嫌味的なニュアンスがゼロではなかったと思います。

先輩はそれでもいいけど…と言いつつ、そのサムネとは関係ないWebデザインに関するアドバイスやフィードバックまで色々言ってきて、正直疲弊しました。

今思えば、当時の私は未熟でした。

先輩の指摘は細かかったかもしれないですが、それでもそこから学べることはあったと思います。

それを考えるどころか、「忙しいのに」「目標達成しないといけないのに」と、自分のことばかりで視野が狭くなっていました。

そんな自分に後から気づき、うんざりしました。

ただ、言い訳するわけではありませんが、当時それだけ余裕がない環境だったことも事実です。

「少しでも早く終わらせて帰りたい」「これを⚪︎時までに終わらせないと間に合わない」そんなことばかり考えているうちに、画像を少し修正して再度アップを依頼するという少しの作業が発生することにさえ、苛々してしまっていました。

もし、業務や締め切り、ノルマにもう少しゆとりがある環境であれば、こんな些細なことで苛々しなかったと思います。

でもそれは利益を最大化する組織である会社の目的とは相反するため、そんなぬるい願望は会社員でいる限り実現するわけがありません。

だからこそ、私は会社員を辞めて解放されたい。仕事だけではなく、こんな些細なことでイライラし、常に余裕がない自分からも。そんな風に思うようになりました。

また、私は元来自分のことを温厚なタイプだと思っていました。

学生時代の友達からも「本当に怒らない」「優しい」と言われることが多く、そう言われることをちょっとした自慢にしていました。

だからこそ、会社員になり、到底優しいとは言えない自分の一面が顔を出したことに少なからずショックを受けていました。

もちろん、私がもともと善良な人間だったのではなく、会社で余裕をなくし、友人の前では見せなくて済んでいた本当の姿が出るようになっただけかもしれません。

ただ、どちらにせよ、そんな一面を持つ自分を見続けたら自分のことを嫌いになるかもしれない、そう思いました。

会社員として働いていると、自分自身だけではなく、思わず人に対して「性格が悪い」と思ってしまう瞬間もあります。

あるミーティングで、1人の社員さんが詰められる流れになり、上司が皆の前で「⚪︎⚪︎さんと同じ業務量なのに××さんだけ終わらないのって何でなのかなって思って」と××さん本人に言っていました。

そこには、少なからず「何でお前だけ終わらないんだよ」という苛立ちのニュアンスを感じましたし、フラットに質問しているような態度を装うところが、感じの悪さに拍車をかけていました。

ただ、あの時の上司ももしかしたら上から詰められていたり、業績目標の未達に焦っていたりしたのかもしれません。

それでも、ミーティングのあの空気感を体験するのが怖いと思ってしまいます。

会社員や会社そのものを否定する意図はないのですが、余裕がない会社の会社員が優しくあり続けることの方がむしろ難しいのかもしれない。社会人5年目の今、そんなことを思ったりしました。

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