【全世界の泣き虫へ】Weezerのおすすめ名曲19選を本気で紹介

「泣き虫ロック」と評されたアメリカのロックバンド、Weezer。

泣き虫ロックと評された理由は、とにかく情けない歌詞とキャッチーな泣きメロ(とオタクくんが親近感の覚える見た目)などにある。

詳しい曲名は後述するが、パッと思いついただけでも「僕以外の誰にも笑いかけない彼女が欲しい」「僕が地球で最後の女の子になったとしても彼女は僕と一緒に出かけてはくれないだろう」などなど情けない歌詞がたくさんある。

今回はそんなこの世の全ての泣き虫に捧げたい音楽、Weezerのおすすめ曲19選を紹介していきたい。

Weezerのおすすめ曲19選

1. Say It Ain’t So


この曲のイントロは歴史に残ると思う。

暗闇の中で微かな希望を感じさせるような、爆発しそうな感情を何とか抑え、ギリギリのところで保っている精神状態のような繊細さがイントロから感じられる。

この曲は、ボーカルのリヴァースが5歳の時に出て行ったアルコール依存症の父親について歌われたものだと言われている。

自宅の冷蔵庫にハイネケンがいっぱいになっているのを見つけて、「自分の継父もアルコールによって壊れてしまうんじゃないか」という恐怖が歌われたシリアスなものだ。

音数の少ないイントロから、感情が爆発したかのように「違うと言ってくれ、あなたのドラッグは心を壊す」「違うと言ってくれ、僕の愛は命をすり減らすんだ」と叫ぶサビは感情をダイレクトに揺さぶってくる。

2. Pink Triangle


個人的に一番好きなWeezerのアルバム「Pinkerton」収録曲。

良メロの曲がとにかく多いWeezerの中でも抜群にメロディーが良い曲だと思う。

あとこの曲のもう一つの魅力として、好きになった女の子がレズビアンだったというなんとも間抜けな歌詞がWeezerらしい。

「彼女は僕とデートしてくれないだろう たとえ僕が地球で最後の女の子の生き残りになったとしても」とか「僕の心の中では結婚しても良いと思うくらいお似合いだったんだ/でも心の中の結婚なんてなんの意味もないね」みたいなとにかく情けない感情がひたすら吐露される。

3. Buddy Holly


青いジャケットが特徴の1994年に発売されたデビューアルバム収録のシングル。

主人公はバディー・ホリーという1950年代に活躍したロックシンガーに似ていることを陽キャラたちにからかわれるという曲だ(確かにリヴァースはバディー・ホリーに似ている)。

また、主人公だけではなく、連れている彼女もメアリー・タイラー・ムーア(アメリカのコメディ女優)みたいだとからかわれるというストーリーの曲になっている。

どことなくMV含めてコメディー臭がすごい曲だが、陰キャの意地を感じる名曲。学生時代からかわれた側の人間に是非聴いて欲しい。

4. Island In the Sun


2001年に発表されたWeezerの代表曲。

筆者ももちろん大好きな曲だが、MVも1.5億回再生と一番再生回数が多く、一番人気の楽曲だろう。

気怠げなイントロと良メロとクセになるコーラス、どれをとっても最高としか言いようがない。直球ど真ん中の名曲。

5. No One Else


1stアルバム収録のアップテンポのパワーポップ曲。

明るい曲調で「他の誰にも笑いかけない彼女が欲しい」という情けない男の本音を吐き出した曲になっている。

「僕がいない時には化粧なんかしないし、外に出たりしない(彼女が欲しい)」という歌詞はこのご時世ギリ問題になりそうな気もするが、曲の中なのでそこは一旦置いておきたい。

個人的にはこの曲に共感したら負けだと男としては思っているわけだが、こういう情けない本音みたいな曲があることに救われたりもする。

6. The Good Life


2ndアルバム「Pinkerton」収録曲。

曲調は乾いたガレージロックっぽいが、内容は自分のダメさを理解しつつも「より良い人生」を模索する自虐的で悲しいものになっている。

この曲に限らずWeezerの魅力だと思うが、明るい曲調の中にも負け犬根性や情けなさすぎる本音があってどこか悲しさがあるのが一つ大きな魅力になっていると思う。

淡々としたAメロからサビの泣きメロへ行く展開が個人的にとてもツボで好きな曲。

7. 1 More hit


2020年に発売された「Van Weezer」という、Van Halenをもじったハードロック調のアルバム収録曲。

アルバムタイトルとジャケットを見た時に衝撃が隠せず、Weezerは一体何をやっているんだ・・?と思っていたら、思いの外メロディーが良くてうっかりハマってしまった。

この曲もそのアルバムコンセプトに漏れずヘヴィーなサウンドなのだけれど、Weezerならではの甘いメロディーは健在。

是非「最近のWeezerを聴くくらいならBilly Cobbの新譜を聴いた方が良い」と思っている方にも聴いて欲しい1曲。

8. December


ハードロックやヘヴィーメタル色が強めになった4作目アルバム「Maladoroit」収録曲。

ファンからは賛否両論別れたアルバムになっていて、筆者も1stと2ndが特に好きなのだけれど、その中でもこの曲の泣きメロは是非聴いて欲しい。

サビは「Only Love」だけというシンプルかつストレートな曲で、そのシンプルさがメロの良さを際立てているようにも思える。

9. Long Time Sunshine


Weezerにしては珍しいキーボードがメインのスローテンポのバラード曲。

1日の日が沈む頃に聴きたい、ノスタルジーに溢れた隠れ名曲。

後半、リヴァースが叫んで歌うサビが泣いているみたいで涙腺にダイレクトに来る。

PinkertonのDeluxe Editionに未収録音源として収録された曲のため、あまり知られていない曲になっているが是非聴いて欲しい1曲。



10. Hash Pipe


3rdアルバム、グリーン・アルバム収録曲。

ヘヴィーさはありつつも、ヘンテコなのか良メロなのかよくわからないメロディーが癖になる名曲

ハッシュパイプとはハシシという大麻製品を吸うためのパイプのことで、サンタモニカで売春を行う少年たちのことを歌っている。

11. My Name Is Jonas


Weezerの名盤ブルー・アルバムの冒頭を飾る名曲。

イントロのアコースティックギターだけでもう良曲なのが分かる。

私は初めてWeezerを聴いたのが友人からCDで貸してもらったブルーアルバムだったので、Weezerと初めて出会ったのはこの曲だったが、荒削りのギターロックの中にどことない寂しさのようなものを感じるこの曲に夢中になった。

歌詞は意味のない独り言のようなものだが、自分の感情を表現するのが苦手だと言っていたリヴァースらしいと言えばリヴァースらしい曲と言えるのかもしれない。

12. O Girlfriend


グリーンアルバム収録曲。

タイトルの通り、付き合っていた彼女への未練を女々しく吐露した曲になっている。

メロディーだけで失恋ソングと分かってしまうくらい切ない良メロとストレートなギターロックが心を打つ名曲。

13. Tired of Sex


2ndアルバム「Pinkerton」収録曲。

Weezerにしてはややダークで実験的なサウンドでもあるこの曲は、不特定多数との一夜限りの関係に疲れて「本物の愛はどうして手に入らないんだ」と嘆く曲になっている。

一見するとWeezerらしくない(Weezerはそもそも女の子に相手されない側の曲が多いので)曲に思えるが、今までの泣き虫ロックとは一味違うものになっていることがPinkerton冒頭のこの曲で示されている。

ただ、Whoa!と叫ぶところにWeezerらしい弱さと見栄を感じてしまうところが個人的に好き。

14. Perfect Situation


2005年に発表した5thアルバム「Make Believe」収録曲。

「僕にだって希望はあると言ってくれ」「これからの人生ずっと一人ぼっちではいたくないんだ」と歌い上げられ締め括られるラストは、歳を重ねるにつれてより共感してしまうフレーズ。

サビは一緒に歌いたくなるくらいキャッチーなのに切なさが詰まっていて泣きそうになってしまう。

15. Photograph


3rdアルバムのグリーン・アルバム収録曲。

ちょっと癖のあるコーラスが耳に残るキャッチーで疾走感溢れる1曲。

曲自体は2分20秒と短いが、散りばめられたポップセンスを存分に楽しむことができる曲に仕上がっている。



16. Undone – The Sweater Song


1stアルバム、ブルー・アルバム収録曲。

怪しげなイントロから爆発するように進んでいく曲の展開に感情を揺さぶられる名曲。

弱さと凶暴性を兼ね備えた、Weezerらしいデビューシングルだと改めて聴くと思う。

改めて聴くと荒削り感もあるが、それもまた曲のかっこよさと情けなさを絶妙に演出しているように感じる。

17. El Scorcho


Pinkerton収録曲。

日本人のハーフの子に相手にされていないのに、後半では「多分君はどうすれば良いか分からないだけ 怖いんじゃないか”あなたのことが好きなの”って言うのがさ」っていう強がった歌詞が出てくるのが、リヴァースらしくて良い。

ヘンテコなメロディーと不思議なギターリフが耳に残る名曲。

18. In The Garage


ブルーアルバム収録曲。

可愛らしいイントロと耳に残るメロディーはもちろん、リヴァースのロック少年としての姿を見れる歌詞がとても良い。

「ガレージの中では安心できるんだ 誰も僕のやり方を気にしないから」「エレキギターを手に入れた 自分で作ったバカみたいな曲を演奏し 馬鹿みたいな曲を書いている」という歌詞が特に好きで、不器用な本音が詰め込まれているように思う。

この曲はきっとWeezerの情けない部分、不器用で生きるのが下手な部分を好きでいる人であればあるほど心にくるものがある曲になっている。

19. I just Threw Out The Love Of My Dreams


先ほど紹介した「The Good Life」のカップリング曲。

短い曲だが、隠れ名曲。That Dogのレイチェル・ヘイデンという女性がボーカルとして参加している。

この女声ボーカルとリヴァースのボーカルとの掛け合いがとても気持ち良い。

また、余談になるがアジカンも「出町柳パラレルユニバース」のEPの中でこの曲をカバーしている。

まとめ

Weezerの曲は抜群のセンスに溢れた良メロに情けない弱者の本音や強がりで溢れた歌詞が乗っていて、人生が上手くいかずに燻っている人間からしたらこんなにダイレクトに感情を揺さぶられるバンドはないんじゃないかと思う。

アルバム単位だと、記事を書いてみても個人的にはブルーアルバムとPinkertonがやっぱり最強だと思った。

中でも売上はブルーアルバムの1/6程度と商業的には失敗だったらしいが、Pinkertonが個人的には一番お気に入りのアルバムだ。

なので、まずWeezerをよく知らないという方はこの2枚からできれば全曲聴いて欲しい。個人的にこの2枚は本当に外れのない名盤になっている。



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