【ロック黄金期】70年代洋楽ロックの名盤17選!歴史に残る名盤を総まとめ
1970年はビートルズが解散した年でもあり、それ以降は多様化したロックが生まれた時代です。
プログレやグラムロックなどの複雑で絢爛なロックから、ハードロック、パンクロックなどが発展した黄金時代と言われています。
今回はそんな70年代の名盤を年代順に17選に厳選して紹介します!聞いたことのないアルバムを聴くきっかけにしてもらえたら幸いです。
Neil Young「After the Gold Rush」(1970年)
インディー・ロック好きに是非聴いてもらいたいのがニール・ヤングの名盤「After the Gold Rush」
ニール・ヤングの高音と優しいアコースティックギターやピアノの音が心地良い1枚です。
ちなみにこのアルバムに収録されている名曲「Tell Me Why」はRadioheadのトム・ヨークもライブでカバーしています。
この曲を筆頭に叙情的で繊細な楽曲が多いのもこのアルバムの魅力になっています。
おすすめトラック「Tell Me Why」「After the Gold Rush」
Derek and the Dominos「Layla and Other Assorted Love Songs(邦題:いとしのレイラ)」(1970)
エリック・クラプトンの最高傑作とも言われるデレク・アンド・ドミノスの唯一のアルバム。
おそらく一度は聴いたことがあるであろう有名曲「Layla」のトリプルギターが奏でるイントロの重厚なリフは何度聴いてもカッコいいと感じます。
「Layla」はハードロック的な楽曲ですが、オープニングトラック「I Looked Away」のようなカントリー調の楽曲もあります。
おすすめトラック:「Layla」「I Looked Away」
The Who「Who’s Next」(1971)
日本での知名度は少し落ちますが、洋楽ロックのファンなら誰もが一度は通る道であるThe Who。
71年に発表された「Who’s Next」は彼らの最高傑作であるとの声も多い名盤です。
1曲目「Baba O’Riley」のイントロのシンセのフレーズは50年前のものとは思えないほど斬新かつキャッチーで、このイントロを聴いただけでこのアルバムがもはやロックのキャパを超えたアルバムであることが分かると思います。
おすすめトラック:「Baba O’Riley」
Led Zeppelin「Led Zeppelin Ⅳ」(1971)
1971年に発売されたレッド・ツェッペリンの4枚目のアルバム。
言わずと知れた名曲「Stairway to Heaven(天国への階段)」が収録されている楽曲になっています。
この曲は森の中を彷徨ってるかのような静けさから一気に盛り上がる楽曲の展開はもちろん、抽象度の高い哲学的な歌詞も魅力の一つです。
1曲目「Black Dog」から2曲目「Rock And Roll」まではハードな楽曲が続きますが、そこからはアコースティックなナンバーに続いたり、いわゆるハードロック的な楽曲が好きじゃない人にとっても聴きやすい楽曲が見つかる1枚です。
おすすめトラック「Stairway to Heaven」「When The Levee Breaks」
Janis Joplin「Pearl」(1971)
1970年に亡くなった女性ボーカリスト、ジャニス・ジョプリンの遺作として発表された名盤「Pearl」
ジャニス・ジョプリンはヘロインの過剰摂取で亡くなってしまいますが、フォークやジャズなど様々なエッセンスを独自のものにし、独自のモノに昇華させたロックシンガーだったと思います。
最高峰のシンガーだと評価されることも多いですが、テクニック的な部分よりも感情を動かされるような魂の歌声を感じることができる1枚です。
おすすめトラック:「Move Over」
Yes「Fragile(邦題:こわれもの)」(1971年)
Pink Floyd、King Crimsonと並びプログレを代表するバンド、Yesの名盤「Fragile」
1969年にデビューしたイエスが世界的なグループへの成功を決定づけた1枚でもあります。
イエスの先進性を代表する「Roundabout」は、「ジョジョの奇妙な冒険」のエンディングテーマに起用され、若いアニメファンにも知られている曲と言えるかもしれません。
複雑な変拍子や壮大な組曲形式の楽曲で展開された1枚ですが、その中にある美しいフレーズやスティーヴン・ハウの職人芸的なアコースティックギターのソロが聴きやすい印象を残しています。
おすすめトラック:「Roundabout」「Heart Of The Sunrise(燃える朝やけ)」
David Bowie「The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars」(1972)
グラムロックの先駆者としても知られるDavid Bowieの名盤「ジギー・スターダスト」
「ジギー・スターダスト」はあと5年で滅亡する地球に舞い降り、スパイダーズフロムマーズというバンドを率いてやってきた救世主ジギーのストーリーになっています。
コンセプト・アルバムになっていて、デヴィッド・ボウイ自身、このジギーという人格に飲み込まれていたと言われてます。
アルバムを通して是非聴いて欲しいですが、アコースティックギターを中心としたキラー・チューン「Starman」や、人々がジギーに失望したラストが歌われている「Rock’n’Roll Suicide(ロックン・ロールの自殺者)」は特に名曲です。
おすすめトラック:「Starman」「Rock’n’Roll Suicide」
Pink Floyd「The Dark Side of the Moon(邦題:狂気)」(1973)
聴いたことはなくても、このジャケットを見たことある方は多いのではないでしょうか。
Pink Floydの世界的ヒットを記録したモンスターアルバム「The Dark Side of the Moon(邦題:狂気)」
5000万枚以上の売り上げを記録し、バンドの商業的成功を決定づけた1枚です。
楽曲の素晴らしさはもちろん、富や時間、そして人の狂気など、様々な角度からリスナーに問いかけてくるようなアルバムになっていて、今でも考えさせられる内容になっています。
おすすめトラック:「Time」
QUEEN「A Night at the Opera(邦題:オペラ座の夜)」(1975)
クイーンの4枚目のアルバムで、イギリスのチャートで初めて1位を記録したアルバム「A Night at the Opera(邦題:オペラ座の夜)」
当時9週連続でチャート1位を獲得した、言わずと知れた名曲「Bohemian Rhapsody(ボヘミアン・ラプソディ)」が収録されてるアルバムでもあります。
オープニングトラック「Death On Two Legs」は当時のマネージャーに対する痛烈な批判であり、金儲けに魂を打ったことに対する罵倒を歌い上げています。
壮大なオペラのような楽曲からカントリー調の楽曲、そしてポップな楽曲まで様々な楽曲が収録されたロックというジャンルを超えた名盤です。
おすすめトラック:「Bohemian Rhapsody」「 ’39」
ELTON JOHN「Goodbye Yellow Brick Road(邦題:黄昏のレンガ路)」(1973)
2019年公開の映画「ロケットマン」でも話題になったエルトン・ジョンの名盤「Goodbye Yellow Brick Road」
ピアノ・ロックを確立したエルトン・ジョンの甘くてキャッチーで壮大な世界観を楽しむことができる1枚です。
このアルバムはエルトン・ジョンの代表作として名高い1枚ですが、彼のメロディー・メーカーとしての才能が一番発揮されてると思います。
おすすめトラック:「Goodbye Yellow Brick Road」
Deep Purple「Burn(邦題:紫の炎)」(1974)
新たなボーカルを迎え、解散の危機を乗り越えて発売されたDeep Purpleの起死回生の1枚「Burn」
Deep Purpleの黄金期は第二期と言われていますが、このアルバムは第三期を代表する名盤です。
オープニングを飾る名曲「Burn」は有名なギターリフはもちろん、途中で入るギターソロも少し哀愁のあるオルガンソロもかっこいい屈指の名曲だと思います。
「Burn」はCMで聴いたこともある人が多いかと思いますが、他にもファンクっぽい楽曲もあり、ハードロックだけではなくブラックミュージックの要素も取り入れた意欲作になっています。
おすすめトラック:「Burn」「You Fool No One」
Jeff Beck「Blow By Blow(邦題:ギター殺人者の凱旋)」(1975)
1975年発売のJeff Beckの初の全編インスト曲で構成されたアルバム。
インスト・アルバムにも関わらず、全米4位という大ヒットを記録しました。
ロックとジャズのフュージョン的な名盤として知られている1枚で、ビートルズのプロデューサーとしても知られるジョージ・マーティンがプロデュースとオーケストラのアレンジを担当しています。
おすすめトラック:「She’s A Woman」
Electric Light Orchestra「Out of the Blue」(1977)
1977年に発売されたELOの7作目「Out of the Blue」
ポップで聴きやすく、優しいコーラスと壮大なストリングスが心地良い1枚です。
聴きやすさと音楽がもたらす多幸感を求める人にとってはこれ以上ないというくらい極上の音楽だと思います。
おすすめトラック:「Mr. Blue Sky」「Turn to Stone」
Sex Pistols「Never Mind the Bollocks, Here’s the Sex Pistols(邦題:勝手にしやがれ!!)」(1977)
プログレやハードロックの後に、テクニック的な音楽に真正面から反抗するかのように起こったパンクムーブメントを象徴するかのようなピストルズのデビュー作。
不況に陥り、労働者階級の若者たちの犯罪も増えていた不穏な社会情勢の中リリースされたこのアルバムは、若者たちの心を一気に掴みました。
技術やテクニックでも、難しい歌詞もなく荒削りな魂の音楽を感じることができる1枚です。
おすすめトラック:「ANARCHY IN THE U.K」「E.M.I.」
The Dammed「Damned Damned Damned(邦題:地獄に堕ちた野郎ども)」(1977)
UK初のパンクアルバムとも言われているダムドのファーストアルバム。
実は、ピストルズの「Anarchy in the U.K.」よりもこのアルバムに収録されてる代表曲「New Rose」の方が先にリリースされています。
「New Rose」は ”Is she really going out with him?”という語りの後に、鳴り響くドラムサウンド、そしてそこにブライアンのギターが入ってくるパンクのど真ん中を感じることができる1曲です。
ダムドはクラッシュやピストルズとは違い、政治色のある楽曲よりは荒削りなラブソングのような楽曲が多く、そこも魅力の一つだと感じます。
おすすめトラック:「New Rose」「Neat Neat Neat」
The Clash「London Calling」(1979)
パンクバンドとして知られるクラッシュの多様な音楽性を楽しむことができる名盤「London Calling」
1stアルバムのようなザ・パンクのようなサウンドとは打って変わり、レゲエなどの要素も取り入れたサウンドが特徴的な一枚です。
音楽性に囚われないという真のパンク性を発揮したアルバムでもあり、どことなくクラッシュの知的さを感じる作品になっていると思います。
おすすめトラック:「London Calling」
Joy Division「Unknown Pleasures」(1979)
ポストパンクの最重要という位置づけの言わずと知れたJoy Divisionの名盤。
ポストパンクらしい芸術性の高い不穏なサウンドと、23歳という若さで自殺したイアン・カーティスの内省的な歌詞が印象的な1枚です。
人間の抱える不安がそのまま音に昇華されたかのようなアルバムですが、きっと必要な人には必要な音楽だなと感じます。筆者個人としては人生で一番このアルバムを聴きました。
おすすめトラック:「Disorder」「New Dawn Fades」
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