【10年越リスナーが選定】BUMP OF CHICKENのおすすめ名曲19選!

2000年にシングル「ダイヤモンド」でメジャーデビューし、20年以上経った今でも幅広い世代から愛され続けるバンド、BUMP OF CHICKEN。

2枚目シングル「天体観測」は誰もが知るヒット曲となり、今では日本でトップクラスの知名度を誇るバンドと言っても差し支えないバンドになりました。

メロディーの綺麗さや幅広いジャンルを取り入れた楽曲の良さはもちろん、抽象度が高く、じっくり自分と向き合わされるような歌詞が魅力のバンドになっていると感じます。

今回はもう約12年BUMPを聴いている筆者が、本当におすすめしたい楽曲を定番曲から隠れた名曲まで19選に厳選して紹介しています!是非これから聴く人も既に好きな人も参考にしてもらえたら嬉しいです。



BUMP OF CHICKENのおすすめ名曲20選

1. ゼロ

「ゼロ」は2014年にもリリースされた楽曲ですが、2023年時点でも未だにこの曲がBUMP OF CHICKENの最高傑作だと思っています。1度は聴いてほしい名曲です。

この曲はFF零式の主題歌に起用されたことでも話題になりました。

結末がFFシリーズの中でもトップクラスに悲しい零式の主題歌ということもありますが、最初からバッドエンドを思わせるようなダウナーなギターのアルペジオから始まります。

また、大切な人の喪失を思わせる悲しい歌詞もこの曲の良さを引き立てています。

心に翼をあげて どこへでも逃げろと言った
心は涙を拭いて どこにも逃げないでと言った

他にもRPGの主題歌ということもあり、「正しさが時に人を殺す」ことの象徴としてこういうフレーズが入ってるのも深いなと感じます。

命まで届く正義の雨
飛べない生き物 泥濘の上

2. ロストマン


2003年にリリースされた6枚目のシングル「ロストマン」

あまりこういう表現をしたくないですが、23歳という若さで書き上げたとは思えない程のクオリティーの傑作だと思います。

自分自身の迷いに対する諦観と微かな希望が詰め込まれていて、タイトル通り人生に迷った時に是非聴いて欲しい楽曲です。

破り損なった 手造りの地図
辿った途中の現在地
動かないコンパス 片手に乗せて 霞んだ目凝らしている
君を失ったこの世界で僕は何を求め続ける
迷子って気付いていたって 気付かないフリをした

ここで登場する「君」に関しては自分の全てと思える程「大切な人」だったとも取れますし、「自分自身」と取ることもできると思います。ただ、BUMPは「変わった自分」「変わらなかった自分」を別人として表現している楽曲が多いので、個人的には後者の意味で聴いています。

本当に薄暗い砂漠のようなところで涙目で片手にコンパスを乗せて、どこに行けばいいか分からないでいる人の情景が浮かんで、人生に迷っている時の自分とリンクしてしまいます。

漂う喪失感と、最後には「間違った旅路の果てに正しさを祈りながら」という大袈裟ではない微かな希望を残していくところもこの曲の魅力です。

3. 車輪の唄


暗めの楽曲が続いてしまったので、少し明るめの曲調の楽曲を紹介します(とは言ってもこれも別れの曲ですが・・)

車輪の唄は2004年にリリースされた9枚目のシングルで、ロストマンと同じアルバム「ユグドラシル」に収録されています。

マンドリンの綺麗な音とストーリー性のある歌詞が特徴的で、遠い街に行ってしまう別れの一日を描いた楽曲になっています。

二人乗りして駅まで送って行き、そこから送り出して帰っていくまでを描いているのですが、送る前と送った後の歌詞の対比も切ないです。

・「寄りかかる君から伝わるもの 確かな温もり」→「残された僕を運んでいく微かな温もり」
・「「世界中に二人だけみたいだね」と小さくこぼした」→「世界中に一人だけみたいだなぁと小さくこぼした」

あと個人的には列車に乗り込む瞬間を表すこのフレーズも好きです。

何万歩より距離のある一歩 踏み出して君は言う

別れの1日をテーマにした楽曲ですが、曲調も明るく前を向けるような雰囲気になっているので、明るい楽曲が好きな方は是非おすすめです。

4. カルマ


2005年に発売され、「テイルズオブジアビス」のOP主題歌にもなった楽曲。

疾走感溢れるギターと全開のバンドサウンドを楽しむことができる楽曲です。

タイアップ曲ということもあり、歌詞の内容はジアビスの世界観をかなり強く反映したものになっています。

余談ですが「カルマ」はジアビスの内容を知ると藤原基央さんの天才さを本当に痛感します。ゲームやアニメなど全く別の媒体を通して伝えていたものを、音楽にここまで昇華できるものなのかと。

ただ、内容自体は「自分の居場所」についての楽曲でもあり、同じ居場所に共存できないことの残酷さ、誰かから居場所を奪って生きるしかないという「カルマ」について歌われていて普遍的なテーマとも言えます。

存在が続く限り 仕方無いから場所を取る
ひとつ分の陽だまりにふたつはちょっと入れない
ガラス玉ひとつ落とされた
落ちた時何か弾き出した
奪い取った場所で光を浴びた

5. R.I.P


2009年にリリースされたBUMPの15枚目シングル「R.I.P」

メロディー的にはスルメ曲だと思いますが、BUMPの中では特にノスタルジックで観念的な楽曲だと感じます。

タイトルは「R.I.P」ですが、誰かの死を追悼する楽曲ではなく、存在しなかった過去、現在、未来に向けた追悼の曲になっています。

そこに君が居なかった事
分かち合えない遠い日の事
こんな当然を思うだけで すぐに景色が滲むよ

そこに僕が居なかった事
今は側に居られる事
こんな当然を思うだけで 世界中が輝くよ

大事な人と過去・現在・未来を共有できる事の尊さと、共有できない悲しさが詰め込まれています。

そして極めつけは最後を締めくくるこのフレーズです。

アドバルーンの下 催事場のヒーロー
光化学スモッグ 手を引かれた野球帽
地球で一番幸せだと思った あの日の僕に君を見せたい

1番幸せだと思ったあの日の自分に、「君」が存在するもっと幸せな未来があることを見せたいというフレーズでこの曲は締め括られます。

BUMPの曲の中でも特に愛に溢れたフレーズでとても印象的です。

6. 宇宙飛行士への手紙


2010年にリリースされたアルバム「COSMONAUT」収録の18枚目シングル。

幻想的な歌詞の世界観が特徴的な楽曲ですが、バンドサウンドが楽しめるキャッチーなところも人気の理由の1つになっています。

出来るだけ離れないで いたいと願うのは
出会う前の君に 僕は絶対出会えないから
今もいつか過去になって 取り戻せなくなるから
それが未来の 今のうちにちゃんと取り戻しておきたいから

ボーカルの藤原基央さんはかつてsupernovaという楽曲のインタビューで「後になってお父さんやお母さんの存在を知るのは嫌なんだ、今から大事にしたい」ということを語っていて、この楽曲にもそういった「今」がかけがえのない時間だという考えが反映されていると感じます。

BUMP OF CHICKENの楽曲はノスタルジーを感じさせるものが多いですが、この楽曲も幼い頃に感じたわくわくとした感情が一気に蘇ってくるような気持ちになります。



7. グッドラック


映画「ALWAYS 三丁目の夕日’64」主題歌に起用された22枚目のシングル「グッドラック」

「グッドラック」では、出会いと別れ、寂しさについてテーマにした楽曲になっています。

BUMPがよくテーマにしている内容でもある「明日は今日の続き」という感覚だったり、「離れていても一緒にいる」ということについて歌われています。

別れをテーマにしていますが、曲調も明るくポジティブに大切の人との別れを捉えた曲です。

君と寂しさはきっと一緒に現れた

寂しさというとネガティブなイメージがありますが、「君と寂しさはずっと一緒に居てくれてた」と後半で歌ってるように、寂しさとはまた再会するために必要な感情であり、ここではポジティブなものとして描かれています。

君の生きる明日が好き その時隣に居なくても

こんな風に思えるのも、寂しさがいつか再会へと繋げてくれてるからであり、明日が一緒に居ることができた時間の続きだからそう思えるのだと思いました。

大切な人との別れをネガティブに感じてしまう時に聴きたい楽曲です。

8. ギルド


2004年に発売されたアルバム「ユグドラシル」に収録曲。

暖かいギターの音が特徴的な優しげな楽曲ですが、歌詞の内容は自分自身であることとは何なのか、自分には生きていく「資格」があるのかという内容が歌われています。

個人的には「仕事」というものを経験した社会人になってから聴くとより一層沁みる楽曲だと感じています。

ボーカルの藤原基央さんはこの楽曲についてこう語っています。

僕らは今存在している人は、みんな、存在することを選んだ人だと思います。でもなんか、最早ね、あてがわれたのか望んだのか、生きてるのか生かされてるのか、っていう解釈を待たずに呼吸が続いていることがね、少し怖くなったんですよね。そういうとこからできた曲です。

「自分なんて生きていていいのか」と思ったことは誰もがあるかもしれませんが、そんな時に優しく寄り添ってくれるような楽曲です。

美しくなんかなくて 優しくもできなくて
それでも呼吸が続くことは許されるだろうか
その場しのぎで笑って 鏡の前で泣いて
当たり前だろう 隠してるから気付かれないんだよ
夜と朝をなぞるだけのまともな日常

9. Ever Lasting Lie


2000年に発売されたアルバム「THE LIVING DEAD」収録曲。

The Rolling Stonesの「Saint Of Me」と Simon & Garfunkelの「明日に架ける橋」の影響を受けているそうで、柔らかいテイストの楽曲になっています。

タイトルは「いつまでもずっと続く嘘」という意味で、愛する人の「嘘」を信じて生きた人の物語が一本の短編映画のように歌われます。

ファンの中で話題になったのは歌詞のダブルミーニングで

信じられる要素なんてどこにあるの?(=信じられるよ 嘘なんてどこにあるの)

と2つの意味がかかっている部分です。

口では疑っているようなことを言いながらも本当はちゃんと信じていることが示唆されているフレーズになっていると思います。

一般的な知名度はそこまでない楽曲だと思いますが、優しいメロディーも秀逸な歌詞も楽しむことができる名曲です。

10. ダンデライオン


BUMPのメジャーデビューアルバム「jupiter」に収録された隠れた人気曲。

ライオンのタンポポへの一方的な友情を描いた楽曲と藤原基央さんに解説されています。

早弾きの陽気なイントロが特徴的ですが、ライオンの悲しい一生が描かれています。

あまりにも強そうな見た目で怖がられ孤独なライオンは、橋の向こうに咲いているタンポポに「お前は俺が怖くないのか」と聞くと、タンポポが風に吹かれて頷いたように見えて友情を感じるという内容です。

少し悲しい童謡のような良さがあります。

11. 天体観測


言わずと知れたBUMP OF CHICKENの代表曲「天体観測」。

2002年に放送されたフジテレビのドラマ「天体観測」の主題歌に起用されました。

今ではとても有名なイントロですが、イントロのギターはメインのギターの他に4本程重ねているためかなり重厚感があります。

幼い頃感じたノスタルジーと初期衝動に溢れた色褪せない名曲です。

12. supernova


「歌詞が良い」と言われてるBUMP OF CHICKENの中でも屈指の歌詞が心に刺さる曲「supernova」

アルバム「orbital period」に収録されている11枚目のシングルでもあります。

アンコールの時にこの曲を合唱するということもあり、根強い人気を誇る楽曲です。

「supernova」は超新星爆発という星が消滅する時に最後に起こす大爆発のことで、人の生と死や存在について歌った楽曲になっています。

緩やかなテンポと優しいアコースティックギターの音色で、「大切なものは失ってから気付く」ということが歌われています。

延べられた手を拒んだ その時に大きな地震が起こるかもしれない
延べられた手を守った その時に守りたかったのは自分かもしれない

藤原基央さん本人はこの曲について「<超新星>みたいに、後になってお父さんやお母さんの存在を知るのは嫌なんだ、今から大事にしたいんだって。そういうとこから始まった歌なんです。」と語っていて、「失う前に大事にすること」について気付かされる楽曲です。

13. スノースマイル


BUMPの中でも数少ないしっとりとしたラブソング。

ただ藤原さん本人によるとこの曲はラブソングではなく、人と人との繋がりを分かりやすくするために男女をモチーフにして描いていると言います。

冬の綺麗な情景描写とアコースティックギターのアルペジオがマッチしたとても美しい楽曲です。

14. K


黒猫の生涯をモチーフに描かれたインディーズ時代の名曲。

絵描きと黒猫の物語が荒削りで疾走感溢れるサウンドで歌われます。

言葉遊びが面白いのもこの曲の特徴で、最後に「K」というタイトルの意味が分かるようになります。

元々黒猫はその黒い見た目のせいで忌み嫌われた存在でしたが、主人公はそんな黒猫を「聖なる夜(=黒)」と呼んであげます。

そして最後には「夜(=night)」に「K」というアルファベットをプレゼントし、黒猫を「聖なる騎士(=knight)」という誇らしい存在にしてあげるという話になっています。

15. 新世界


藤原基央さんが初めて歌詞の中で「アイラブユー」というフレーズを使ったということでも話題になった楽曲。

ロッテとのタイアップで、可愛らしいアニメーションとそれに合うキャッチーで陽気な楽曲がマッチしています。

ストレートな歌詞もそうですが、その軽快なリズムや希望に満ちたサウンドもBUMPの中でも新境地的な作品だと思います。



16. 66号線


2010年に発売されたアルバム「COSMONAUT」収録曲。

一般的にはそこまで知られてない楽曲かもしれませんが、ファンの間では根強い人気を誇る楽曲です。

66号線はプロデューサーのMOR(森徹也さん)に宛てて書かれた曲で、とにかく優しく綺麗なメロディーが心に沁みます。

僕を無くしてもあなたでいられる
それでも離れずいてくれますか

あなたを無くしても僕は生きていく
それでも信じていてくれますか

BUMPの中でもかなりストレートなフレーズが刺さる楽曲です。

17. 真っ赤な空を見ただろうか


藤原さんが真っ赤な空を見た時の感動をそのまま曲にしたという楽曲。

2008年にリリースされたアルバム「present from you」に収録された12枚目のシングルです。

疾走感溢れる楽曲で、曲がなかなか書けずにいた時に気分転換に外に出たところ綺麗な夕焼けが見えて、一目散で家に帰って曲を書いたそうです。

カップリングながら今ではライブでも度々演奏される人気の高い楽曲になりました。

18. HAPPY


2010年に発売されたBUMP OF CHICKENの「COSMONAUT」収録の16枚目シングル。

ストレートな言葉で励ますというよりは、現実的な核心を突きながらも明日からも生きて行こうと思える不思議な楽曲です。

終わらせる勇気があるなら 続きを選ぶ恐怖にも勝てる
無くした後に残された 愛しい空っぽを抱きしめて
借り物の力で構わない そこに確かな鼓動があるなら
どうせいつか終わる旅を僕と一緒に歌おう

19. ray


初音ミクとコラボしたり、初出場の紅白歌合戦で披露したことでも話題になった1曲。

今の若い世代の人にとって、もはや代表曲は「天体観測」ではなく「ray」というイメージを持っている方も多いかもしれません。

「ray」というタイトル通り光線をイメージさせる煌びやかなシンセのサウンドが全面に押し出された楽曲になっています。

歌詞のテーマは「別れ」ですが、悲しいお別れがあったとしても、その時に確かに存在していた楽しい思い出は未来を照らしてくれる光である、ということを歌っています。

1バンプファンとしては「生きるのは最高だ」と歌っている姿に時の流れと感動を感じる曲でもあります。




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