【必聴】10年以上のリスナーがRadioheadのおすすめの名曲を15選紹介

個人的に人生でトップクラスでハマったバンドであるRadiohead。

筆者にとっては自分だけが社会に馴染めてないような気がする時だったり、将来が不安になったりした時に心を空っぽにして聴くと自然と泣けてくるようなバンドです。

とはいえ世間的には難解なイメージが強かったり、暗いというイメージが先行していてなかなか今の若い世代で聴いている人も少ない印象なので今回はおすすめの曲を15選にまとめました。

聴きやすい王道の名曲から、個人的に好きな隠れた名曲までまとめたので是非入門編として参考にしてもらえたらと思います!

Radioheadってどんなバンド?

まず簡単にRadioheadがどんなバンドなのかを紹介します。

Radioheadはイギリスのロックバンドで、1985年に前身バンドを結成し92年にデビューしています。

ジャンルはオルタナティブ・ロック、ポストロックで、初期はバンドサウンドを中心としていましたがだんだんと電子音楽なども取り入れ、音楽的な進化を革新的に遂げたバンドです。

初期の大ヒットしたシングルは「Creep」で、本人たちは黒歴史のように扱っている楽曲ですがキャッチーで色褪せないギターロックの名曲です。

余談ですが、くるりの名曲「東京」のギターの「ガガッ」は「Creep」のギターが元ネタと言われています。

筆者の感覚になりますが、アルバム単位での人気は3rdの「OK Comouter」が一番人気が高く金字塔的作品という認識で、次に「The Bends」「Kid A」辺りのアルバムが人気な印象です。

Radioheadのおすすめ曲10選

1. Fake Plastic Trees


入門編としては本来ならCreepを一番最初におすすめすべきなのですが、個人的な「これだけは聴いてほしい」で選ぶのであればダントツで「Fake Plastic Trees」です。

2ndアルバム「The Bends」からシングルカットされています。

優しく静かなアコースティックギターで始まる、普遍的かつ最上級に美しいと思えるギターロックのバラードです。

楽曲自体は非常にシンプルなのですが、特に後半の展開には圧巻されて涙腺に直接くるものがあります。

また、人工物で溢れた街で暮らす人々の悲しい様子が描かれている歌詞の内容も、今の時代だからこそ考えさせられるものになっていて、是非歌詞を見ながら聴いて欲しいです。

2. Let Down


3rdアルバム「OK Computer」収録曲。

哀愁のある美しいアルペジオが印象的で、ファンから人気の高い楽曲です。

楽曲の美しさと対照的に歌詞は文明の発達や疎外感、そしてそれに対する諦観のような感情が歌われています。

気怠げに歌われるボーカルと、綺麗なコーラスとメロディーが何とも言えない物悲しさを演出しています。

3. No Surprises


こちらも「OK Computer」収録曲で4枚目シングルでもある「No Surprises」

スローテンポの心地良いアルペジオが印象的なこちらも美しい一曲です。

タイトルにもある「何の不安も驚きもない」人生を望んだ主人公が一酸化炭素中毒で自殺する、という重たい曲になっています。

しかし、望んだはずの「何の不安も驚きもない」死後の世界で、主人公は「早くここから出してくれ」と願うようになってしまう、という少し皮肉が効いた歌詞になっています。

4. High and Dry


ギターロック色強めの2ndアルバム「The Bends」収録曲。

アコギを基調とした1曲で、今まで紹介した楽曲よりもいささか雰囲気は明るめでキャッチーなものになっています。

歌詞の内容は自分のことを「イケてる」と思っている思春期の青年の心の内を皮肉ったものです。

バイクを乗り回して遊び回っているような主人公も、内心は周りに嫌われるのが怖くて誰かに合わせ、ひたすらに「見捨てないでくれ」と怯えています。

そんな心情を皮肉っているこの楽曲は痛快でもあり、現代でも共感されやすい内容なのではないかと思います。

5. Creep


Radioheadの初期の代表曲「Creep」

エモーショナルなギターが引き立てるラブソングで、恐らく一番王道の聴きやすい楽曲です。

Radioheadはアルバムごとにテイストがかなり変わるので、後の電子音を取り入れた作品の方が評価されている傾向にありますが、一般的なバンドだったら随一の名曲と言われているような楽曲だと感じます。

タイトルの「Creep」は、「気味の悪いひと」や「変人」という意味です。

自分のことを日本で俗に言う陰キャのように感じている主人公が、好きな女性に対して「自分とは住む世界が違う」と感じながらも恋焦がれる様子が歌われています。



6. Karma Police


3rdアルバム「OK Computer」収録曲。

ダウナーなピアノが引き立てるしっとりとした楽曲です。

「Karma」とは日本語で言う「業」で、自分のしてきた「行為」やそれに対する「宿命」のことだと言われています。

タイトル名はメンバー内で流行ったジョークから来ていて、日本語で言う因果応報がテーマになっています。

法律で裁けない悪いことを捕まえに来るのが「カーマ・ポリス」というイメージです。

歌詞は「中間管理職に噛み付く大企業の社員」をイメージしているそうで、最終的に「俺は少しの間自分を見失ってたんだ」というフレーズで終わるのもオチがあって良い味を出しています。

7. Paranoid Android


3rdアルバム「OK Computer」収録曲。

Radioheadの中でというかもはや90年代ギターロックの1つの完成形と言っていいほどの大傑作です。

二転三転する展開とダウナーなアルペジオが作り出す不穏な空気が癖になる楽曲になっています。

「OK Computer」が文明社会での生きづらさを表現した楽曲が多くなっていますが、この楽曲もSF小説などの様々なモチーフをもとにそういった感情が渦巻いています。

8. My Iron Lung


2ndアルバム「The Bends」収録。

「Creep」が大ヒットし、Creepのような楽曲を求められるプレッシャーを歌った楽曲と言われています。

「信頼、君は僕を追いつめる」「これが僕らの新曲、この前のとそっくり」というところが特に皮肉が効いています。

また、Creepのことを「生命維持装置」と呼んでいるところにもトム・ヨークの心情を垣間見ることができます。

9. Just


意味深なPVが話題を呼んだ2ndアルバム「The Bends」収録曲。

Radioheadの楽曲の中では数少ないギターロック全開ソングの良曲なので、バラード系の楽曲が苦手な方にはまずJustから聴いてみることをおすすめします。

この楽曲もRadioheadの中ではよく描かれている「自業自得」「因果応報」と言ったテーマになっています。

先ほど紹介した「Karma Police」とも共通する部分があります。

ディストーション全開のロックナンバーですが、間奏部分でクリーンなサウンドに切り替わるところがあり、そんな細かい部分も癖になる楽曲です。

10. The National Anthem


発売当時物議を醸した名盤「Kid A」の代表曲。

イントロのベースラインはボーカルのトム・ヨークが16歳の頃から温めていたものであり、レコーディングでも彼が弾いています。

このベースラインがとにかくもうかっこいいの一言です。

ダウナーなテクノっぽくも聞こえる楽曲ですが、ホルンが途中で入ってきたりととにかく今までにない斬新さとカッコよさで溢れています。

タイトルは「国歌」の意味で、「みんなが集まってもちこたえている」というフレーズが気怠げに繰り返されます。

つまり、こういった不安定な人々の様子が今の現状であり、これがその国を代表する「国歌」なのだと皮肉が効いた楽曲になっています。

11. Optimistic


こちらも2000年発売の「Kid A」収録曲。

不穏なギターとコーラスで始まる楽曲で、巨大企業による搾取について批判した楽曲になっています。

「ハゲタカ」や「大きな魚」、そして「恐竜」などをモチーフに巨大企業について批判し、彼らは小さな魚(安価で働く発展途上国の労働者)を食べることで大きくなったのだと言います。

「精一杯やるんだ、それで十分だ」というフレーズがサビでは繰り返されますが、こういった言葉は搾取される側の人間の「楽観的な」ものなのだと警鐘を鳴らしているように聞こえます。

12. I Might Be Wrong


5thアルバム「Amnesiac」収録曲。

鋭角なギターとテクノっぽいリズムが癖になるかっこいい楽曲です。

自問自答を繰り返す内省的で抽象度高めの歌詞と、ダウナーな雰囲気が独自の世界観を作り上げています。

13. Desert Island Disk


9枚目のアルバム「A Moon Shaped Pool」収録曲。

アンビエントな雰囲気がありながらもアコースティックギターの音色が響く綺麗な楽曲です。

アコギの音はフォークっぽいですが、どこか民族音楽的にも聞こえるものになっていて、シンプルながら寂寥感溢れた楽曲をより引き立てています。

14. Lift


「OK Computer」に収録されずにお蔵入りとなった楽曲「Lift」

2017年に発売された「OK Computer OKNOTOK 1997 2017」にようやく音源が収録されました。

制作過程では「Radiohead随一の名曲」だと評されていた楽曲でもあります。

ちなみにお蔵入りになった理由としては「OK Computer」のアルバムの流れには合わないためだと考えられます。

Liftを始めこの未発表の楽曲は不安や閉塞感がありながらもほんの少しだけ希望が見えるような楽曲になっています。

例えば「No Surprises」では「死んだ後の世界にも自分の居場所はない」ということが歌われていますが、「Lift」は「ここが君の居場所なんだ」というフレーズで始まります。

ちなみにメンバーのエドが「Liftを入れたらOK Computerが売れすぎないか心配だった」と語っているエピソードも知られています。

15. I Promise


「I Promise」も「Lift」と同じく「OK Computer」に収録されず、「OK Computer OKNOTOK 1997 2017」にようやく音源が収録された楽曲です。

アコギを基調としたRadioheadにしてはシンプルな楽曲になっています。

気怠げなトム・ヨークの歌声と歌われる「約束」の内容が心を打ちます。

Even when the ship is wrecked, I promise
たとえ船が沈んだとしても、約束する

I tie me to the rotting deck, I promise
ぼくもその船と一緒に沈むよ、約束する

そんなトムがこの楽曲で唯一叫びながら歌う箇所がこの部分です。

哀愁溢れる楽曲ながら「OK Computer」にはない前へ進む意志の強さを感じられる楽曲になっています。




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