レコードの盤質を表すコンディション表記を元レコード屋店員が解説

レコード屋でレコードを見ていると「S」「A」「EX+」など、盤質の箇所に様々な表記があるのを目にしたことがあるかと思います。

この記事では、元レコード屋の筆者が、意外と知られていないレコードの盤質の定義や、レコードを買うときに何を見れば良いのかを解説します。

レコードの盤質を表すランク一覧

レコードの盤質には一般的に使われている定義と、海外のレコードショップの表記を活用しているものの二つがあります。

一般的に使われる定義

A新品・未開封
Bほぼ新品、未使用に近い
C目立った傷や汚れはなし、中古品として美品
D軽い傷などはあるが、中古品として良品
E経年劣化や傷などが目立つ
F盤面に深刻な傷あり、再生に支障がある可能性あり

そこまで強いこだわりがない限り、D以上であれば特に問題はないかと思います。

逆に、それ以下の場合は、レコードショップで視聴するようにしましょう。

グローバル基準の表記

S未開封
M新品同様
NMキズのほぼ無い美品
EX+小さな傷がわずかにある、綺麗な状態
EXキズが少しあるが、中古品としては良好な状態
EX-キズがいくつかあり、中古品として並クラスの状態
VG++キズが複数あり、中古品として並クラスの状態
VG+見た目にキズがあり、中古品としてあまり良くない状態
VGかなりキズ・ノイズが多い
G盤面に深刻なキズあり、劣化がひどい
P深刻なキズあり、再生に支障が出る可能性あり

ちなみにそれぞれの読み方はM(ミント)、NM(ニアミント)、EX(エクセレント)、VG(ベリーグッド)、G(グッド)という風になっています。

ディスクユニオンはこの表記を使っています。海外のレコードショップから仕入れていてその基準を採用している場合には上記のような基準が採用されているようです。

私は、レコードを買う際はEX以上かどうかを基準に判断することが多いです。

VG++でもそこまで気にならない音質のものもたまにありますが、個人的には音質が良くなかったり、盤面の傷が多いと感じるものが多いです。

状態の良いレコードを買う方法

D以上、もしくはEX以上のレコードを買う

先ほども述べたとおり、目立った傷のないレコードが欲しい場合は一般表記であればD以上、EX以上を買うようにしましょう。中古品としてみれば、気になるような大きな傷は基本的にないと思います。

状態が気になるようであれば、そのレコードを店員さんに持っていけば試聴させてもらえることがほとんどです。購入前に試聴してみることをおすすめします。

ジャケットの状態も合わせて確認する

また、盤質だけではなくジャケットの状態も同じようにアルファベットで定義されているので、ジャケットの状態も合わせてみるようにしましょう(ジャケットの場合は汚れやスレ、底が破けているかどうかなどでコンディションが表されています)。

値札のところに外装・盤質それぞれでアルファベットが明記されています。「EX/EX」のように明記されている場合は、先に外装が表記されていることが多いです。

一見綺麗に見えても、底の部分が擦れてたり、破けてたりなんてこともあるのでしっかり状態を見ることをおすすめします。

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