映画を一歩深く知る映画本・映画書籍のおすすめ12選

映画の感想やレビューをネットで簡単に知ることができる今の時代だからこそ、本のしっかりとした批評や関連書籍を読むとより好きな映画の理解を深めることができます。

また、新しい映画と出会うきっかけとしてもネットとは違った新鮮さがあり面白いです。

今回はそんな読みやすく面白い映画に関連する書籍を12選紹介します。より映画を深く楽しむためのきっかけにしてもらえれば幸いです!

新しい映画と出会える5冊

1. 押井守「押井守の映画50年50本 (立東舎)」

「うる星やつら」「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」などの作品で知られている押井守監督の書籍「押井守の映画50年50本 (立東舎)」

「1年に1本のみ」という縛りで50本の映画を選出し、それについて押井守が語ってくという構成になっています。

映画1本に対するレビューは少なめで読みやすく、堅めの評論というよりは、押井監督が好きなように語っているところがとにかく面白いです。

学生時代1年に映画を1000本見ていたというエピソードも有名な押井監督のこの本は、読んでいる側にまでその映画熱が伝わってきて、より映画を好きになる一冊だと思います。

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2. POPEYE特別編集 僕の好きな映画。

311本を紹介するPOPEYEの特別企画「僕の好きな映画。」

この本では、著名なミュージシャンや女優、映画監督やデザイナーにインタビューをして、好きな1作を選んでもらって語るという企画になっています。

1人1作なので、いわゆる普通のランキングとは異なって、知名度問わず様々な作品を知ることができるのがこの本の一番面白いところになっています。

選者が異なるため、ジャンルもSFからジブリ作品まで様々です。また王道の作品を少し外しているような絶妙なチョイスの作品が多く紹介されます。

著名人のコメントも面白いので、観てみようかなと思える作品に多く出会えます。

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3. フィリップ・ケンプ「世界シネマ大事典」

映画評論家・フィリップ・ケンプによる「世界シネマ大事典」

この本はとにかく世界中の名作を網羅した一冊になっていて、1900年代の映画から2000年代の映画まで幅広く紹介されています。

情報量は膨大ですが、中身はオールカラーなので読み進めやすいです。

昔の映画が少し多い印象ですが、解説も充実しているので、様々な映画をもっと深く知りたいと考えている映画好きには刺さる一冊になると思います。

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4. スティーブン・ジェイ・シュナイダー「死ぬまでに観たい映画1001本」

1902年から2018年の映画まで1001冊が紹介されたボリューム感溢れる一冊。

かなり分厚く何度も改訂版が出版されているので、最新の映画まで知ることができます。

まだまだ知らない映画の存在を知ったり、それぞれの映画の成り立ちや歴史を網羅的に知りたい人にはおすすめの一冊です。

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5. 淀川長治「究極の映画ベスト100」

映画評論家、淀川長治が100本の映画を紹介する本「淀川長治 究極の映画ベスト100」

映画の基本的な情報はもちろん、淀川長治が語っている文をそのまま文字起こししたような解説が読めるので、とても読みやすいです。

また、ジャンルも洋画だけではなく、日本映画やイラン映画まで紹介されています。

専門家の視点で監督の意図や作品についての一歩踏み込んだ内容が書かれているので、基礎知識を知ってから映画を探したい人にも、評論家のレビューを読んでみたい人にもおすすめです。




映画の時代背景や専門家のレビューが知れる5冊

1. 町山智浩「映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで」

人気映画評論家・町山智浩が映画の見方について解説した1冊

表紙にも描かれている「時計仕掛けのオレンジ」のような難解でカルト的な映画についての解説もあり、映画鑑賞だけでは分からない背景を知ることができます。

特に賛否両論分かれる「2001年宇宙の旅」はこれを読んでから見ると面白いと感じる人が増えるかもしれないと思いました。

映画をより深く知るためには絶好の一冊です。

2. モルモット吉田「映画評論・入門! (映画秘宝セレクション)」

映画評論の指南書でもあり、映画評論にまつわる歴史や事件をまとめた少し変わった一冊。

映画がなくなったら困るが、映画評論がなくても誰も困らない。」というフレーズが印象的で、映画評論に対する筆者の思いを感じることができます。

その当時の映画がどんな風に批評されていたのか、また、それはどんな時代背景によるものなのか、映画監督と映画評論家の間で起こった論争についても紹介されています。

もし映画について鋭い考察をしてみたいと考えているならおすすめの1冊です。

とはいえ読み物的な面白さも十分で、「評論」という違った切り口から映画を眺めることができる良書だと思います。

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3. 伊藤 弘了「仕事と人生に効く教養としての映画」

映画評論家・伊藤 弘了が「映画を観るとはどういうことか」について講義形式で解説した本。

小津安二郎や黒澤明にも言及していますが、「トイ・ストーリー」や「カメラを止めるな」、「海街diary」などの映画を切り口にしている箇所もあり、ライトで読みやすい印象の一冊です。

筆者は「映画を意識的に見ることは、人間としての能力の底上げや人生の向上につながる」と述べていて、今の表面だけ掬うような映画の見方に疑問を呈してるようなそんな熱量が伺えます。

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4. 定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー

フランソワ・トリュフォーがヒッチコックにインタビュー形式で質問した際の対談をまとめた1冊。

ヒッチコックがトリュフォーの質問に答えながら自身の作品について解説しています。

ヒッチコックファンにとってはもちろん面白い1冊なのですが、巨匠2人の映画制作についての考えを知ることができるのが新鮮で、映画好きなら幅広く刺さる内容になっています。

サイコの演出が有名なヒッチコックですが、彼の演出や撮影技法、そして人間的な部分もトリュフォーが上手く引き出していて読み応えのある1冊です。

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5. 中条 省平「フランス映画史の誘惑」

難解なイメージの強いフランス映画の全体像を分かりやすく解説した1冊「フランス映画史の誘惑」

リュミエール兄弟から『アメリ』(2001年)までを解説したものになっています。

フランス映画を観たことない人にも読み物として面白く、そして全体感を把握できるような構成になっています。

アメリカ映画について書かれた本は多いですが、フランス映画について書かれた本はそこまで多くはないので、入門としても深く知るための一冊としてもおすすめです。

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番外編:その他の映画がもっと好きになるおすすめ書籍

海外名作映画と巡る世界の絶景

映画に出てくるロケ地が美しい写真と共にまとめられた写真集のような一冊。

コロナ禍で海外に思うように行けない今のご時世だからこそ、この本を読みながらそのシーンについて話したりすることで楽しむことができます。

映画について好きな人同士で読むと会話が広がって楽しいのでおすすめです!

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POPEYE 2020年 12月号 誰かと話したくなる映画。

前章でも紹介したPOPEYEの別企画「誰かと話したくなる映画。」

「誰かと話したくなる、映画のいろいろベストテン。」という章があり、「何も起きないのに面白い映画」など独特な切り口で紹介されているコーナーが特に面白いです。

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